「本日休業」は英語でCloseかClosedか、どちらでしょう?わかりますか?

先ほど、テレビのニュースで、タイの街の様子が映っていました。コロナ対策で、タイの街でもたくさんのお店が休業していました。その中に、「休業中」の看板が、ひらがなで「しまっている」と書いてあるお店が映っていました。

思わず笑ってしまいそうになりますが、実は、同じようなことが日本でも起きているのです。「本日休業」の看板を、お店のドアなどに下げている店舗の多くが、間違った英語を使っているのです。

問題です。英語で「本日休業」は、Closeか、Closedか、どちらでしょう?

正解は、Closedです。

Closeは動詞で「閉める」という意味ですので、「現在、お店を閉めています」という意味を表すには、過去分詞形のClosedを用いて、「閉められている」すなわち「閉まっている」という「状態」を示すことが必要なのです。

過去分詞は、受け身「~された、~されている」の意味を表す語形ですので、「閉められている」という状態を表すには、closeの過去分詞形を使う必要があるわけです。

closeはそもそも「閉める」という意味の動詞です。単独で使えば命令文になり、「閉めなさい」という意味になります。つまり、お店のドアの看板で、このドアを「閉めなさい」とお客さんに命令しているような形になっているのですね。先ほどのタイの日本語の看板のように、おかしな表現になってしまいます。

この間違いの原因はおそらく、反対の表現であるopenからきています。「開店中」を表すopenは、もちろん正しい英語です。では、なぜcloseは間違いなのに、openは正しいのか?

実は、openには、動詞と形容詞の2つの品詞があるのです。動詞のopenは、「開ける」、形容詞のopenは「開いている」という意味です。したがって、「開店中」を表すには、openでいいわけです。

いかがだったでしょうか?巷で見かける英語の間違い、そのほとんどは、正しい英文法の理解によってふせげるのですよ。

コメントを残す

*