今日は、強調構文についての解説です。
英語長文では、頻繁に見かける強調構文ですが、しばしば見逃す生徒が多いようです。
その原因は、どうも2つありそうです。
一つは、it is が現れてもあまり考えずに読み飛ばすことです。
しかし、英語では、代名詞のitは多くの役割があり、重要な鍵となっている場合が多いのです。ですから、決して読み飛ばしてはいけません。必ず、このitは何だろうと立ち止まって考えることが必要です。
2つ目の理由は、itとthat が物理的に少し離れていることだと思います。難解で凝った英文ほど、その傾向が強まります。だから、it isが出てきたら、「これは強調構文かな?」と意識しながら読み進め、thatの出現を待ち構えておくことが必要なのです。
It is what you are, what you do yourself that counts.
「大切なのは、今のあなたであり、あなた自身ですることです」
この文では、強調されている部分が関係代名詞のwhatを使って、2つ並んでいますね。すると、thatが最初のIt isと繋がらなくなってしまうようです。
しかも、countという自動詞「重要である、大切である」という意味を知らなければ、なおさら気づきませんね。countを「数える」という他動詞だと勘違いすると、ますます訳が分からなくなりますよね。
It is not what one sees on the outside, so much as what is in the inside of a man, which makes him happy and contented, or the contrary.
「人を幸福で満足にさせたり、あるいはその反対にするのは、外面というよりむしろ内面である」
この文は、さらに複雑です。強調される部分に、not A so much as B「AというよりむしろB」という少し高度な構文が組み込まれているからです。しかも、関係代名詞whatを用いたわかりにくい英文なので、ますます難解になっています。
さらに、強調構文がit is A that Bではなく、it is A which Bになっています。これは、強調される部分が「もの」の時には、thatの代わりにwhichを用いることができるからです。
ちなみに、強調される部分が「人」のときは、that の代わりにwhoを用いることができますよ。
というわけで、難解な英文読解に必須の強調構文の見分け方、おわかりでしょうか?
ぜひ、参考にしてくださいね。