前出した「文の要素」の解説の中で、簡単に触れた「補語」について、今日はもう少し説明を加えたいと思います。というのも、「補語」は日本語の感覚ではイメージしにくい概念だからです。
さて、「補語」とは「補う語」と書きます。つまり、説明を加える語ということですね。何に説明を加えるかというと、「主語」と「目的語」です。
「目的語」に説明を加える形が、先日解説した「第5文型」になります。復習しますと、「主語+動詞+目的語+補語」において、「目的語」と「補語」が主語述語関係になる、ということでしたね。「目的語」が「補語」によって、説明を加えられているのです。
今回は、「主語」に説明を加える形について解説します。
これが、「第2文型」つまり「主語(S)+動詞(V)+補語(C)」です。
この文型では、「主語」の説明を「補語」が行っています。
例えば、
That boy is very tall.「あの少年はとても背が高い」
この文では、「主語」がThat boy、「補語」がvery tallです。
「あの少年」の説明を補語であるvery tallが行っている、というわけです。
ここで、第2文型で用いられる動詞の代表を2種類、説明しておきますね。
1つ目がbe動詞です。
be動詞は、そもそも「~である」という「一致」の概念を表しますから、当然のことながらこの文型で頻出するのです。
例えば、
Two and three are five.「2たす3は5です」
では、「主語」のTwo and threeを説明するのが「補語」であるfiveというわけです。
もう一つが、「知覚動詞」です。
例えば、
This apple tastes sweet.「このリンゴは甘い」
この文では、「主語」のThis appleの味を「補語」のsweetが説明しています。
使われているのは「知覚動詞」であるtaste「~の味がする」です。
他にも、
look「~のように見える」
sound「~のように聞こえる」
smell「~の匂いがする」
feel「~の感じがする」
などがあります。
繰り返しますと、「補語」とは、第2文型では「主語」を説明し、第5文型では「目的語」を説明する語、ということです。
いかがでしょうか。かなり理解が進んだのではないでしょうか。
ぜひ、参考にしてみてください。