英語には、2種類の動詞があります。Be動詞と一般動詞です。
一般動詞には、さらに2種類の違いがあります。
それが、「自動詞」と「他動詞」です。
まず、「自動詞」から。
「自動詞」とは、目的語をとらない動詞です。言い換えれば、自分だけで成立する動詞です。(だから、自動詞というのです)
一方、「他動詞」は目的語をとる動詞です。(他の語、すなわち目的語が必要なので他動詞といいます)
We live in Miyazaki.「私達は宮崎に住んでいる」
この文の動詞liveは「自動詞」です。目的語がなく、liveだけで意味が完結していますね。(in Miyazakiは前置詞句で、文の要素ではありませんでしたね)
We love Miyazaki.「私達は宮崎を愛している」
この文の動詞loveは「他動詞」です。Miyazakiという目的語がなければ、意味が完結しません。
さて、実は多くの一般動詞が「自動詞」と「他動詞」の両方の意味をもっています。
His hair style hasn’t changed for these ten year.「彼の髪形はここ10年変わっていない」
He’s just changed his hair style.「彼はちょうど髪形を変えたところだ」
上の2つの文で動詞のchangeの違いがわかりますか?
上の文のchangeが「自動詞」、下の文のchangeが「他動詞」です。
changeは「自動詞」のときは「変わる」、「他動詞」のときは「変える」と訳し分ける必要があるのです。
もちろん他の動詞も同じことです。
ところが、changeを「変える」と思い込んで、それを前提に上の文を
「彼はここ10年髪形を変えていない」と訳す人がいるのです。
もちろん間違いではなく、意味は同じです。
しかし、難解な英文を読むときに、この違いが大きな差になることがあるのです。
The juice of the wine grape contains sugar, and yeast forms on the outside of the grape skins.
「ワイン用のブドウの果汁は糖分を含み、イースト菌はそのブドウの皮の外側に形成される」
この文では、formが自動詞で「形を成す、生じる」という意味です。
ところが、formが「形成する」という「他動詞」の意味ばかりが頭にある人は、
「イースト菌がブドウの皮の外側をつくる」と訳してしまうのです。
いかがでしょうか。
「自動詞」と「他動詞」の区別、ぜひ活用してみてください!