英文法には、他の言語と同じく例外がかなりあります。それは言語のもつ特性上、仕方のないことです。
そもそも、英文法を先につくってからそれに合わせて英語が発展したわけではなく、まず言葉があって、その様々な特徴に共通するものを帰納的に導き出したものが英文法です。
ですから、当然例外があるわけです。私達はそれほどかっちりとした言葉を毎日使ってはいません。というか、できません。
ですから、英文法で例外のない規則はまさしく宝物なのですよ。
つまり、どんなときにも絶対なので、難解な英文を読解するときにその構造がわからない、と困った時に頼るもの、というわけです。
今回のシリーズは、その例外なしの英文法を解説していきますね。
では、前置きはこのくらいにして、早速始めましょう!
例外なしの英文法、第1弾は、
「主語は、名詞である」です。
言われてみれば、当たり前ですが、意外に意識できていない受験生が多いようです。
実際の入試問題です。ちょっと長いですが、読んでみてください。
Opponents of the official-English movement claim that requiring all U.S. citizens to speak English prevents non-English-speaking Americans from having their basic rights.
意味は、
「英語公用語運動の反対者は、全てのアメリカ市民に英語を話すことを要求することが英語を話さないアメリカ人に基本的人権を持つことを妨げる、と主張する」
となります。
この文の重要なポイントは、claim that 以下にあります。接続詞の that が導く節の中で、主語と動詞を見分けることが必要なのです。どれか、わかりますか?
実は、requiring all U.S. citizens to speak English が主語です。そして、動詞が prevent なのです。
主語は名詞でなければなりません。従って、requiring は動名詞でなければなりません。だから、「全てのアメリカ市民に英語を話すことを要求すること」が主語、ということになります。
いかがだったでしょうか?
「主語は名詞である」
例外なしの英文法を利用して英文を読み解く、これが英文読解必須の力となります。
ぜひ参考にしてください!