大学入学共通テストが終了し、いよいよ入試本番に臨む人たちに、過去問(赤本)を解くことの意味を解説します。
過去問をやる意味、それはずばり、その大学の出題傾向を脳に覚えこませる、ということです。
国公立大の2次試験や名門私大の問題はかなり難解で、高得点をとるのは至難の業です。
従って、過去問を解く練習をすることで、その大学の出題傾向に脳を十分に慣らしてから受験することが重要です。
絶対に同じ問題は出ないのだから過去問をやっても無駄じゃないかと言う人がいます。とんでもありません。
過去問を解く意義は次の2つあります。
一つ目は、実際に出た問題を解くことで、その大学の難易度や問題の量を知り、時間配分や解く順番等の戦略を練る、ということです。
合格点をとるためには、解答力を高めることが必要です。そのために自分なりの戦略を受験前に考えておく、これが得点力を高めて合格への確率を上げる必須条件です。
2つ目は、その大学の問題傾向に脳を慣らす、ということです。各大学によって、微妙にその出題傾向が異なっています。例えば、長文の内容やレベル、問われる部分、問われ方(何字で書け、とか、説明せよ、など)、これらに十分慣れることによって解答力をかなりアップすることができるのです。
この力は、その大学の過去問をある程度こなすことによってのみ身に着きます。
それでは、どのくらいの量を解けばいいのでしょうか?
私は過去10年分を解くことを薦めています。
これまで多くの受験生を指導した経験で、10年分を解いた頃から、明らかに生徒の解答力が上がってくるのを目にしてきました。
まるで出題者の意図を理解しているかのように、見事に問題に適合した解答を書くことができるようになっていました。
もちろん、5,6年分でもそれくらいの解答力を身につける生徒はいます。しかし、やはり理想の準備を目指してほしいと思います。
「過去問10年分を解け!」
これが私からの国公立大学2次、難関私大の受験生へのアドバイスです。
がんばってください!