前回から、英文読解で最も難解な第5文型、SVOCをとる動詞を解説しています。以下の3種類がありましたね。
1 使役動詞
2 感覚動詞
3 find, keep, leave
今回は、その最終回!です。次の3つの、特別な一般動詞です。
3 find, keep, leave
この3つの動詞は、SVOCをとる動詞の中で、読解するのに特別な注意が必要な動詞です。ですから、私は生徒たちにいつも、他の動詞と区別して確認するように言ってきました。
(1)find 「OがCだとわかる」
findは、「~を見つける」という意味で覚えていると思いますが、難解な英文中ではこの意味ではほとんど出て来ません。SVOCの文型で使われ、その意味は上記になるのです。
例文1:I found him a kind man. 「彼は(話してみたら)親切な男だとわかった」
上記のように、経験や試みによって「OがCだとわかる」という意味になります。ほら、OとCの間に、「彼は親切な男である」という「主語述語関係」が成り立っていますね。
例文2:She found life in London very exciting.
「彼女は(行ってみたら)ロンドンでの生活がとても刺激的だとわかった」
この文でも、目的語のlife in Londonと補語のvery excitingの間に、「ロンドンでの生活がとても刺激的である」という「主語述語関係」が成立しています。
では、実際の入試問題でのfindを見てみましょう。
例文3:No one is surprised to find a famous scholar or poet poor; indeed, poverty in such circumstances is, in a sense, itself an honor.
「有名な学者や詩人が貧乏だとわかって驚く人はいない。実際には、そのような事情での貧乏はある意味で名誉そのものなのだ」
この文では、a famous scholar or poetが目的語、poorが補語になっています。これに気がつかなければ正しく解釈できません。正しい解釈のためには、findのSVOCでの意味を理解しておくことが絶対に必要なのです。
以下、他の2語について解説しますね。
(2)keep「OがCの状態を保つ」
例:The noise kept me awake all night.「その騒音で一晩中眠れなかった」
目的語のmeと補語のawakeの間に「私が起きている」という「主語述語関係」が成り立っています。
では、実際の入試問題を見てみましょう。
In research it’s not enough to keep subjects unaware of being in an experimental or control group.
「研究においては、被験者に実験グループにいるのかコントロールグループにいるのかを知らせずにおくことだけでは十分ではない」
このぶんでは、subjectsが目的語で、unawareが補語になっています。従って、「被験者が知らない状態を保つ」という意味が基本です。ここから筆者の意図を考えていけば、上記の解釈にたどり着くことができます。
(3)leave「OをCの状態で放置する」
例:Don’t leave the door open.「ドアを開けっぱなしにしておいてはいけません」
目的語のthe doorと補語のopenの間に、「ドアが開いているj」という「主語述語関係」が成り立っています。
いかがだったでしょうか。
この3つの動詞は、ぜひ特別扱いで覚えてください。絶対に損はしませんよ。