第5文型と同じくらい大切なのが、第4文型です。難解な文ではしばしばこの文型が使われています。だから、この文型の理解は、英語力の向上には不可欠と言えますね。
では、始めましょう。
第4文型は、「主語(S)+動詞(V)+目的語(O)+目的語(O)」という語順でならんだものです。
大切なのは、目的語が2つある、ということです。(前回も少しお話ししましたね)
この2つの目的語は、その働きが異なります。
それは、最初の目的語は「人」を表し、2番目の目的語は「もの」(広い意味で)を表す、ということです。
例えば、
I gave her a present.「私は彼女にプレゼントをあげた」
では、最初の目的語がher、2番目の目的語がa presentです。
ほら、「人」「もの」になっているでしょ。
この文型はとても応用範囲が広く、いろいろな文が書けます。
例えば、
I told him that he was wrong.「私は彼がまちがっていると言った」
この文では、最初の目的語がhimということはすぐにわかるでしょう。しかし、2番目の目的語が、that he was wrongという長い「名詞節」である、ということを理解するのは少し難しいですね。
目的語は名詞であればいいので、接続詞を前につけて文全体を名詞にした「名詞節」も、目的語になれるのです。そして、名詞節もまた「もの」として扱う、ということです。(ちょっと大変かな)
次の文はもっと厄介です。(大学入試問題で使われました)
To test a new medicine, it is important to give an experimental-group of subjects real medicine and a control-group a placebo.「新しい薬をテストするためには、実験群の被験者には本物の薬を、制御群には偽薬を与えることが重要である」
この文も実は第4文型ですが、どれが2つの目的語かわかりますか。
実は、2つの目的語が2セットあります。
最初のセットでは、前の目的語がan experimental-group of subjectsで、次の目的語がreal medicineです。
そして、2番目のセットはandの後に続いて、a control-groupが最初の目的語、a placeboが2番目の目的語なのです。ほら、やっぱり、「人」「もの」の順で並んでいるでしょ。
いかがでしょうか。むずかしかったですね。
このように、第4文型の基本を押さえたうえで、難解な文の構造を見抜くことが必要です。そうすることで、理解が深まり、読む速度が上がるのです。
ぜひ、第4文型をしっかりと理解してみてくださいね。