英語長文中のVing、つまり現在分詞の解釈に悩む受験生が多いようです。今日はその解説です。
少し趣向を凝らしてフローチャート式にやってみましょう。
1 Vingが文頭にきている!
これはほぼ分詞構文です。分詞構文とは、接続詞を省略する代わりに、分詞を用いる構文です。意味は主に4つあります。
1 時「~する時」
2 理由「~するので」
3 条件「もし~するなら」
4 付帯状況「~しながら」「そして~する」
順に見ていきましょう。
1 時
Seeing the dog, the little girl ran away.
「その犬を見ると、その幼い女の子は走り去った」
この文では、接続詞のwhenが省略されていると考えられます。
2 理由
Having much to study, he stayed up all night.
「勉強することがたくさんあったので、彼は徹夜した」
この文では、because、またはasやsinceなど、理由を表す接続詞が省略されていると考えられます。
3 条件
Using this electronic dictionary, you can find a word easily.
「この電子辞書を使えば、単語が簡単に見つけられる」
この文では、ifが省略されていると考えられます。
2 Vingが文中にある!
文中にある時は、次の順に確認しながら判断していきます。
①その前にコンマがある!
コンマがあればそれは分詞構文の、4番目の意味、付帯状況です。すなわち「~しながら、~して」または「そして~する」と解釈します。
(1) Fights often happen in ice hockey, stopping the play and the clock.
「アイスホッケーではよく乱闘が起き、試合と時計を止める」
この文では、andが省略されていると考えられます。
(2) We sat on the grass, looking at the rising sun.
「朝日を見ながら、私達は芝生に座っていた」
この文では、2つの動作(座る、見る)が同時に起こっている様子を表しています。
②コンマがない!
その前にbe動詞がないかを確かめましょう。もしあれば、それは進行形です。「Vしている(いた)」と訳せばよいことになります。
例:Japan’s economy seems to be progressing.
「日本の経済は向上しているように思える」
③be動詞がない!
その直前(または直後)に名詞があるかどうかを見ましょう。名詞がありそのVingがその名詞の説明をしていることが確認できれば、それは現在分詞の形容詞的用法の後置修飾、または前置修飾となります。意味は「~している」または「~する」ですね。
例:That boy playing the piano is my son.
「あのピアノを弾いている少年は私の息子です」
いかがでしょうか。
英語長文中のVingを理解するのに役立つと思います。参考にしてください。
※ここでは動名詞の場合は省略しています。動名詞の時は、主語か目的語になっていますので、見分けがつきやすいと思います。