複雑な英文中に突然現れる不定詞to V、注意が必要ですよ!

今回は、難解な英文中の不定詞について解説します。

まず、下記の英文を読んでみてください。その際、特に下線部の不定詞の意味を考えてください。

It is no use being a writer if one is not in sympathy with the world in which one is living. The pen can be used for different purposes: for instance, either in support of prevailing tendencies or in opposition to them. But to be effective for any purpose in the writer’s own day, the written word must reach the minds and touch the feelings of the writer’s contemporaries.

いかかでしょうか。意味がわかりましたか。なかなか難しいでしょう。

順に解説しましょう。一つ目の英文は、こうです。

It is no use being a writer if one is not in sympathy with the world in which one is living.

「自分が住んでいる世界に共感を感じなければ、作家であっても無駄である」

この文では、it is no use Vingという構文がポイントです。これは「Vしても無駄である」という意味を持つ構文ですね。また、in sympathy with ~は「~共感して」という熟語です。

次の英文です。

The pen can be used for different purposes: for instance, either in support of prevailing tendencies or in opposition to them.

「ペンは様々な目的のために使える。例えば、広く行き渡っている風潮を支持したり、あるいは反対したりするのに」

prevailは、動詞では「普及する、流布する」という意味です。その形容詞のprevailing は「広く行き渡っている、一般的な」という意味になります。また、in support of~は「~を支持して」、in opposition to ~は「~に反対して」という意味の熟語です。この2つをeither A or B「AかBかどちらか一方」という相関関係を表す構文が繋いでいます。ちょっと複雑ですね。

さて、いよいよ問題の英文です。

But to be effective for any purpose in the writer’s own day, the written word must reach the minds and touch the feelings of the writer’s contemporaries.

「しかし、その作家自身の時代において、どんな目的に対しても効果的であるためには、書いた言葉がその作家と同時代の人々を感動させ、心を動かさなければならない」

わかったでしょうか。

この不定詞は、副詞的用法の「目的」を表しています。すなわち、「~するために」という意味です。そして、あとに続く文中の助動詞 must と繋がって、「~するためには・・・しなければならない」という頻出の表現になるのです。

不定詞には3つの用法があります。この3つをしっかりと区別できなければ、この英文を正しく解釈するのは難しいですね。

次回は、不定詞の理解が不十分な人のために、不定詞を解説していきましょう。

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